FPS計算ツールとは?
FPS計算ツールは、パーツを買ったりアップグレードしたりする前に、そのPCでゲームが毎秒何フレーム(FPS)で動くかを推定するツールです。CPU、グラフィックボード、ゲームを入力すると、予定している解像度と画質プリセットでの平均フレームレートと1% Lowを予測します。
答えは2つの別々の上限で決まります。CPUはゲームロジックが毎秒何フレーム準備できるかを決め、これは解像度ではほとんど変わりません。GPUはそのうち何フレームを描画できるかを決め、ピクセル数や画質を上げると大きく下がります。実際のフレームレートは低い方の上限に近い値になります。このツールはゲームごとに両方の上限を計算するので、なぜそのFPSになるのか、何をすればFPSが上がるのかもわかります。
要点:CPU律速のゲームでは、設定を下げてもFPSは増えず、速いCPUにすれば増えます。GPU律速なら、設定を下げる、DLSS/FSRを使う、速いグラボにする、のいずれかで増えます。どちらのケースかは「律速パーツ」の列でわかります。
FPS計算ツールの使い方
- CPUとグラボを選びます。「5600」「14600K」「5070 Ti」のように型番を入力してください。ノートPC向けチップや内蔵GPUも収録し、ラベルで区別しています。
- ゲームを選びます。対応する12タイトルから選ぶか、それ以外のゲームならゲームタイプ(AAA、eスポーツ、CPU負荷大、レイトレーシング)を選びます。
- 解像度を設定します。実際にプレイする解像度を選んでください。詳細設定を開くと、画質、メモリ、アップスケーリング、モニターのリフレッシュレートを変更できます。
- FPS表を確認します。1080p・1440p・4Kと低〜最高画質のすべての組み合わせを、フレームレートに応じて色分けして表示します。セルを選ぶとその設定を読み込みます。
- リフレッシュレートの目標を確認します。60・144・240Hzに届くかどうかと、届かない場合に何を変えればよいかを表示します。リンクをコピーすれば結果を共有できます。
FPSの推定方法
FPS計算ツールは、ボトルネックチェッカーと同じエンジンを使っています。すべてのCPUとGPUには、合成スコアではなくベンチマーク結果の平均から作ったゲーム性能指数があり、CPUはRyzen 7 9800X3D、GPUはRTX 4090をそれぞれ100としています。
1. ゲームごとのプロファイル
ゲームによってハードウェアへの負荷のかかり方は大きく違います。VALORANTは1フレームの準備も描画も軽いため、速いCPUなら800 FPSも出ます。一方Microsoft Flight Simulator 2024は地球全体をシミュレートしているため、同じCPUでも100 FPSを超えるのがやっとです。そこで各ゲームは4つのエンジンタイプ(AAA、eスポーツ、CPU負荷大、レイトレーシング)のいずれかをベースに、ゲーム固有のCPU・GPU・VRAM係数を上乗せしています。係数は、RTX 4060の1080p・高画質と、Ryzen 7 9800X3Dの低画質での平均結果で較正しました。
2. CPUとGPUのフレームレート上限
CPU上限は、CPU指数にゲームのCPU係数を掛け、画質プリセットとメモリで補正したものです。GPU上限は、GPU指数を解像度(ピクセル数の−0.62乗。単純な比例より実測によく合います)、画質、アップスケーリング、ゲームのGPU係数で補正し、ゲームに必要なVRAMがグラボの搭載量を超える場合はペナルティを適用したものです。
3. 2つの上限の組み合わせ方
精度について:多くのシステムで、推定値はベンチマーク平均とおおむね10〜15%以内に収まります。パッチ、ドライバー、テストするマップや場面、メモリ速度、冷却、バックグラウンドアプリによって数値は動くため、1回の計測ではそれ以上ずれることもあります。パーツや設定の比較に使い、特定のプレイでの保証値とは考えないでください。
対応ゲームとPCへの負荷の特徴
各ゲームのプロファイルを一覧にしました。「エンジンタイプ」はプロファイルのベースとなる負荷の種類、「FPS上限」はゲーム自体が設けているフレームレートの上限です。
| ゲーム | エンジンタイプ | FPS上限 |
|---|---|---|
| Counter-Strike 2 Source 2はCS:GOよりGPU負荷が高めです。競技勢は少しでもFPSを稼ぐため低〜中設定を使います。 | eスポーツ | – |
| Valorant GPU負荷は非常に軽め。約400 FPSを超えると、CPUとメモリの速度がフレームレートを決めます。 | eスポーツ | – |
| Fortnite DirectX 12、Lumen・Naniteなしの「高」プリセット。パフォーマンスモードならどのGPUでも大幅に速くなります。 | AAAタイトル | – |
| Cyberpunk 2077 ラスタライズのみ。レイトレーシングを有効にするとおおむね半分になります。RTオーバードライブはゲームタイプ「レイトレーシング」を選んでください。 | AAAタイトル | – |
| Elden Ring ゲーム側で60 FPSに固定されています。ここで高い数値が出ても、フレームタイムを安定させる余裕が増えるだけです。 | AAAタイトル | 60 |
| GTA V レイトレーシングなしのGTA V Enhanced。人の多い市街地と長い描画距離がCPUに最も負荷をかけます。 | AAAタイトル | – |
| Call of Duty: Warzone VRAMを多く使います。8GBのグラボではカクつきを避けるためにテクスチャ設定を下げる必要があります。 | AAAタイトル | – |
| Apex Legends エンジン側で300 FPSが上限です。エフェクトの多い大規模戦闘が最も重い場面です。 | eスポーツ | 300 |
| Marvel Rivals Lumenライティングを使うUnreal Engine 5タイトル。ミドルクラスのグラボでは低設定やアップスケーリングが大きく効きます。 | AAAタイトル | – |
| Baldur's Gate 3 Act 3(バルダーズ・ゲートの街)はこの平均より約25%重く、ほとんどのPCでCPU律速になります。 | CPU負荷大 | – |
| Microsoft Flight Simulator 2024 密集した空港やフォトグラメトリーの都市がCPUとVRAMに最も負荷をかけます。フレーム生成の効果が大きいタイトルです。 | CPU負荷大 | – |
| Minecraft (Java) バニラのJava版、描画距離12チャンク。Sodiumを入れるとおおむね2倍近くになり、シェーダーパックを入れるとGPU負荷が高くなります。 | eスポーツ | – |
ほかのゲームを遊ぶ場合は、近いゲームタイプを選んでください。AAAは大作シングルプレイのほとんど、eスポーツは軽めの競技系シューターやMOBA、CPU負荷大はストラテジー、シミュレーター、MMO、レイトレーシングはRTやパストレーシングを有効にしたゲームに合います。
定番構成での人気ゲームのFPS
ネイティブ解像度・画質「高」での推定平均FPSです。各構成は、よく想定される解像度で計算しています。数値を選ぶと、その構成とゲームを計算ツールで開けます。
| ゲーム | Ryzen 5 5600 + RTX 4060 1080p | Ryzen 5 7600 + RTX 5070 1440p | Ryzen 7 7800X3D + RX 9070 XT 1440p | Ryzen 7 9800X3D + RTX 5080 4K |
|---|---|---|---|---|
| Counter-Strike 2 | 239 | 318 | 387 | 274 |
| Valorant | 390 | 512 | 634 | 465 |
| Fortnite | 112 | 147 | 181 | 133 |
| Cyberpunk 2077 | 73 | 100 | 121 | 86 |
| Elden Ring | 60 上限 | 60 上限 | 60 上限 | 60 上限 |
| GTA V | 113 | 146 | 186 | 153 |
| Call of Duty: Warzone | 85 | 117 | 145 | 107 |
| Apex Legends | 160 | 209 | 260 | 192 |
| Marvel Rivals | 72 | 100 | 121 | 86 |
| Baldur's Gate 3 | 74 | 96 | 123 | 106 |
| Microsoft Flight Simulator 2024 | 46 | 64 | 80 | 59 |
| Minecraft (Java) | 220 | 283 | 366 | 415 |
構成のボトルネックを確認したい場合はボトルネックチェッカーを使うか、人気のCPU+GPU構成(英語)をご覧ください。
必要なFPSは? 60・144・240Hzの目安
FPSが高くても、効果があるのはモニターが表示できる範囲までです。144Hzモニターは毎秒最大144フレームしか表示できないので、300 FPS出ても見た目は滑らかになりません。ただし競技系ゲームでは入力遅延がわずかに減ります。
| 目標 | 対象 | 必要な構成 |
|---|---|---|
| 60 FPS | 60Hzのモニターやテレビで遊ぶ、シングルプレイ・ストーリー・シミュレーション系のゲーム | 多くはGPU律速。最近の6コアCPUならほぼ何でも十分です。 |
| 144 FPS | 144〜180Hzモニターを使うほとんどのゲーマー、シューターやアクションゲーム | 1080pか1440pでミドルクラスのGPUと、2022年以降のCPU。 |
| 240 FPS | CS2、VALORANT、フォートナイト、Apexの競技プレイヤー | ほぼCPU律速。7800X3Dや9800X3DのようなX3Dチップに、低〜中画質の組み合わせが最適です。 |
フレームレートがリフレッシュレートに届かないときは、G-SYNCやFreeSyncを有効にしましょう。可変リフレッシュレートなら、144Hzの画面で90 FPSでもティアリングなく滑らかに見えます。リフレッシュレートを超える場合は、FPSを3〜4フレーム低く制限すると、フレームペーシングが安定し、遅延と発熱も減ります。
平均FPSと1% Lowの違い
ベンチマークでよく紹介されるのは平均FPSですが、ゲームの滑らかさを左右するのは1% Lowです。1% Lowは、全フレームのうち最も遅い1%のフレームレートのことで、撃ち合いや新しいエリアの読み込み時に感じる引っかかりにあたります。平均120 FPSで1% Lowが50のゲームは、平均100 FPSで1% Lowが80のゲームより体感が悪くなります。
1% Lowが最も悪化するのはCPUが律速しているときです。重い場面では、すでに手一杯のCPUにさらに仕事が積み上がるからです。大容量のL3キャッシュは大きな効果があり、X3Dプロセッサーが平均FPSから想像する以上に良い1% Lowを記録するのはこのためです。メモリやVRAMの不足もカクつきの原因になり、システムメモリ8GBと、高テクスチャ設定の8GBグラボが最もよくある原因です。
FPSを上げる方法
GPUが律速しているとき
- DLSS、FSR、XeSSをクオリティモードで有効にすると、見た目の劣化は少なく、おおむね30〜50%FPSが伸びます。
- 重い設定から先に下げる:レイトレーシング、影、ボリュメトリックフォグ、スクリーンスペースリフレクション。VRAMが足りていれば、テクスチャはFPSにほとんど影響しません。
- フレーム生成を試す(DLSS フレーム生成、FSR フレーム生成)。すでに60 FPS以上出ているシングルプレイのゲームで効果的です。
CPUが律速しているとき
- XMPまたはEXPOを有効にし、メモリを2枚挿しのデュアルチャネルにする。遅いメモリやシングルチャネルだと、CPU負荷の高いゲームでFPSが10〜25%落ちることがあります。
- CPU側の設定を下げる:群衆の密度、描画距離、物理演算、シミュレーションの詳細度。ここでは画質設定はほとんど関係ありません。
- ブラウザーやランチャーなどのバックグラウンドアプリを閉じ、配信時はグラボのハードウェアエンコーダーを使う。
- 同じソケット内でアップグレードする。AM4ならRyzen 7 5700X3Dが最も安上がりな大幅強化になることが多いです。ボトルネックチェッカーで、あなたのGPUを使い切れるCPUがわかります。
よくある質問
このFPS計算ツールの精度は?
多くのシステムで、推定値はベンチマーク平均とおおむね10〜15%以内に収まります。ゲームのパッチ、ドライバー、プレイするマップや場面、メモリ速度、冷却、バックグラウンドアプリによって個別の結果は変わります。数値はハードウェアや設定の比較に使い、1回のプレイでの正確な約束とは考えないでください。
自分のPCで何FPS出るか計算するには?
上の計算ツールでCPU、グラボ、ゲームを選び、解像度と画質を設定してください。CPUが準備できるフレーム数とGPUが描画できるフレーム数を推定し、低い方を平均FPSとして、すべての解像度と画質プリセットの1% Lowとあわせて表示します。
FPSにはCPUとGPUのどちらが重要ですか?
ゲームと解像度によります。AAAタイトルを1440pや4Kで遊ぶならGPUが最も重要です。CS2やVALORANTのようなeスポーツタイトル、1080p、Microsoft Flight Simulatorのようなシミュレーターでは、CPUが上限を決めることがよくあります。計算ツールの「律速パーツ」列で、ゲームごとにどちらが律速しているかがわかります。
ELDEN RING(エルデンリング)はなぜどのPCでも60 FPSなのですか?
ELDEN RINGはゲーム自体が60 FPSに固定しているためです。速いハードウェアでも上限は上がりませんが、フレームタイムが安定し、60 FPS張り付きに近づきます。Apex Legendsにも300 FPSという同様の上限があります。
ゲームは60 FPSあれば十分ですか?
シングルプレイやストーリー重視のゲームなら、60 FPSで十分滑らかで操作感も良好です。競技系シューターでは、高リフレッシュレートモニターで144 FPS以上出すと、動きが明らかに滑らかになり入力遅延も減ります。240 FPSを超えて恩恵を受けられる人はごく一部です。
メモリはFPSに影響しますか?
します。主に1% Lowに影響します。最近のゲームでは8GBだとカクつきが出ますし、シングルチャネルやXMP/EXPOなしのメモリでは、CPU律速時のFPSが10〜25%落ちることがあります。2026年のゲーミングなら、32GBのデュアルチャネルがおすすめです。
DLSSやFSRでFPSはどれくらい上がりますか?
GPU律速のゲームでは、クオリティモードで通常30〜50%、パフォーマンスモードで60〜90%FPSが伸びます。すでにCPUが上限なら、GPUが足を引っ張っていたわけではないので、アップスケーリングの効果は小さくなります。フレーム生成はこれとは別で、表示フレームレートをおおむね2倍にしますが、遅延がわずかに増えます。
実際のFPSが推定値より低いのはなぜですか?
よくある原因は、XMP/EXPOを有効にせず定格速度で動いているメモリ、熱でスロットリングするノートPCや小型ケース、グラボではなくマザーボードに挿さったモニターケーブル、古いドライバー、バックグラウンドアプリ、特に重いマップや場面などです。MSI AfterburnerなどのオーバーレイでGPU使用率を確認し、90%を下回っていればCPUかメモリが原因と考えられます。
FPS計算ツールはノートPCにも使えますか?
使えます。人気のノートPC向けCPU・GPUを収録しており、「ノート」と表示されます。ノートPC向けGPUは電力制限と冷却で性能が大きく変わるため、薄型軽量モデルでは推定値より10〜25%低くなることがあります。